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ミーン・ジョー

9月24日はジョー・グリーンの誕生日です。1970代後半のピッツバーグ・スティーラーズ黄金時代を支えた精神的支柱であり、その激しく情け容赦ないプレーで相手オフェンスに嫌われ「ミーン・ジョー」と呼ばれたディフェンスタックルです。L・C・グリーンウッド、グリーン、アーニー・ホームズ、ドワイト・ホワイトと並んだディフェンスラインは「スティール・カーテン」のニックネームで恐れられていました。

4-3ディフェンスではあるものの、ホームズが相手センターと正対してグリーンはオフセットしていました。193cm125kgの巨体ながら俊敏だったグリーンが攻撃ラインのギャップに向かって突っ込んでいくというものです。パワーとスピードを兼ね備えたグリーンが当時最強のディフェンスラインの一人だったのは間違いないです。

コンビを組んでいたホームズがまた一癖も二癖もある選手で、警察に向け発砲して逮捕されるという経歴の持ち主です。結局精神疾患によるものと判断されて執行猶予5年が付いたため、選手としてのキャリアに影響はなかったのですが、はっきり言って精神異常者と相対する敵センターが穏やかな気持ちのはずはないですよね。その前歴だけでも威圧効果があったかもしれず、さらに隣にいるのがNFLきっての暴れん坊ですから始末に悪いことこの上ない気がします。

話をグリーンに戻すと、私が特に印象的だった場面があります。デンバー・ブロンコス戦でのこと、ボールデッド後にブロンコスのRGポール・ハワードと少々揉み合った後、間髪入れずに強烈なアッパーカットをボディーに叩き込んでハワードが悶絶してしまったのです。これはオフィシャルからは死角になっていてバレないと見越しての暴挙だったと思うのですが、あろうことかテレビカメラが一部始終を克明に映し出していたわけです。攻撃ラインは手で掴むことができないため守備選手をブロックするには高度なテクニックが必要で、反則ギリギリのところをオフィシャルの目の届かないところで駆使しなければならず、それができなければ一流にはなれません。ハワードもプロボウル出場経験こそないものの、長くRGのポジションを守った選手ですからグリーンはこの時相当手こずっていたのでしょう。溜まったストレスのなせる業だったように思えます。当時はビデオレビューもないですし、結果的にパーソナルファウルを取られたかどうかについては記憶がないのですが、「ミーン・ジョー」の面目躍如たる場面ではありました。

それにしても、彼の「ヒール」ぶりはすでに確立されていたとはいえ全国ネットで茶の間にまで暴挙があからさまになるとは本人も思っていなかったでしょうね。その後コカ・コーラのCMに出演したのは、この一件で揺るぎないものになったイメージを払拭しようという意図があったのではと勘繰りたくなります。

この時代、強力ディフェンスにはニックネームがつけられることが多かったですね。マイアミ・ドルフィンズの「ノーネーム・ディフェンス」、ボルティモア・コルツの「サック・パック」、ブロンコスの「オレンジ・クラッシュ」、ダラス・カウボーイズの「ドゥームスデイ・ディフェンス」、ミネソタ・バイキングスの「パープル・ピープルイーター」、ロサンゼルス・ラムズの「フィアーサム・フォーサム」、サンフランシスコ・フォーティーナイナーズの「ゴールドラッシュ」などです。これらの中でも「スティール・カーテン」は、やはり出色だった気がします。

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Posted by hiro