悲惨な死を遂げたF1ドライバー
近年ではモータースポーツの安全性は向上して死亡事故はめったに起きませんが、それでも最悪の事態が最悪のタイミングで起きるとドライバーは死に直面します。草創期はともかく1970年代ですら、安全性についての意識は非常に低く、今では信じられないほど杜撰な運営がされていました。つまりサーキットでドライバーが命を落とすことはある程度織り込み済みであり、危険を顧みない勇気を持つ「スピード狂」だけが競う舞台だから誰かが死ぬのはやむを得ないという風潮があったのです。事実F1でも2,3年に一度くらいは死亡事故が起きていましたからね。少なくとも最低限のレスキュー体制さえ備えていれば助かったであろうという事例も多いです。
1 ロジャー・ウィリアムソン(英国、マーチ・フォード)
73年オランダGP(ザントフォールト)決勝 横転したマシンから脱出できず焼死。
2 フランソワ・セヴェール(フランス、ティレル・フォード)
73年アメリカGP(ワトキンスグレン)予選 ガードレール上に落下、マシンごと股から
顎まで切断。
3 ヘルムート・コイニク(オーストリア、サーティース・フォード)
74年アメリカGP(ワトキンスグレン)決勝 ガードレール最下段を突き破り首を切断。
4 トム・プライス(英国、シャドウ・フォード)
77年南アフリカGP(キャラミ)決勝 撥ねたコースマーシャルが持っていた消火器が
顔面を直撃。
5 ジョー・シュレッサー(フランス、ホンダ)
68年フランスGP(ルーアン)決勝 転覆して爆発炎上したマシンもろとも炭化。
6 クリス・ブリストウ(英国、クーパー・クライマックス)
60年ベルギーGP(スパ・フランコルシャン)決勝 アームコ・バリアを突き破った際
下顎から上を切断。
7 アラン・ステイシー(英国、ロータス・クライマックス)
60年ベルギーGP(スパ・フランコルシャン)決勝 鳥が顔面を直撃。
8 ジョー・シフェール(スイス、BRM・フォード)
71年ノンタイトル「ビクトリー・レース」(ブランズハッチ)決勝 横転したマシン
に閉じ込められ煙に巻かれる。
9 ピーター・レヴソン(米国、シャドウ・フォード)
74年テスト(キャラミ) ノーズがガードレールに突き刺さった衝撃で、エンジン部
分がくの字に折れて覆い被さる。
10 ヨッヘン・リント(オーストリア、ロータス・フォード)
70年イタリアGP(モンツァ)予選 クラッシュの衝撃で体がコックピット前方に潜り
込む。
ステイシーの例以外は、今では起きたとしても死には至らないと思われます。現場の凄惨さではセヴェールでしょうが、ウィリアムソンの場合炎上した時点で意識を失っておらず、断末魔の叫びを上げながら焼かれていったのが確実ですから悲惨です。恐らく彼とシュレッサー、シフェール以外は即死ですから苦痛を感じる暇もなかったでしょう。不幸中の幸いと言うべきでしょうか。
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