G-FTB5DFYZ60

ヘッダー

セナとプロスト

マクラーレン・ホンダでのアイルトン・セナとアラン・プロストは、間違いなく史上最強最速のコンビでしょう。ニキ・ラウダとプロストも最強クラスですが、マクラーレンで復帰後のラウダは全盛期のプロストよりもミスが少なく、老獪なレース運びは他の追随を許さない非常に強いドライバーでしたが、ニュルブルクリンクでの大事故以前に見せていた煌めくような速さは失われていました。セナをチームメイトに迎えた頃、プロストはかつてのラウダほど衰えてはいなかったと思います。

二人のドライビングは真逆なもので、セナのアタックラップは誰が見てもわかる凄まじさでしたが、プロストの場合はいつアタックしているのかわからないくらいスムーズなものだったそうです。それでいてタイムは遜色ないのですから不思議です。

セッティングのアプローチは一般的なイメージと逆にセナは論理的、プロストのほうが直感的だったようですが、煮詰めた結果は似たり寄ったりなものになっていたそうで、この辺も面白いですね。走りが全く違うのに、ほぼ同じセッティングのマシンでタイムが出せちゃうんですから。

人間社会には科学で解明できない事象が多く存在しますが、これもその一例ではないでしょうか。AIにそれぞれのセッティングとドライビングを学習させて走らせたら、結果は全然違うものになるのではという気がします。AIならば、ミスを全く犯さず淡々と最速ラップを刻み続けるかもしれませんが、マシンのポテンシャル以上のパフォーマンス、つまり限界を超える走りはできないのではないかと… もちろん天才的な資質を持つ人間だけができることですが、とても勝てそうにないマシンで勝ってしまった例は少ないながらもありましたからねえ。それにレースに限らず、人間には「ゾーンに入る」と形容される領域に達することがあります。これは人間ならではのもので、AIには真似できないのではないかと思うのです。

結局AIはマシンの絶対的な性能を全て引き出すことはできるでしょうが、人間が操ればそれ以上にも以下にもなる、だからこそドラマになるのだと考えます。近年のF1ではすでにドライバーの果たす役割は昔日に比べて格段に少なくなっていると思います。やはり自動運転車のレースなど見たくはないですね。

ミニチャンプス 1/43 マクラーレン ホンダ MP4/5B 優勝 モナコGP 1990 セナ デカール付き Minichamps 1:43 McLaren Honda MP4/5B Winner GP Monaco 1990 Senna with Decals価格:28,600円
(2022/7/3 19:25時点)
感想(0件)

F1

Posted by hiro