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NFLはスプリンターの宝庫! だった…

1964年東京五輪100m金メダリスト、ボブ・ヘイズはアメリカンフットボールに転向してダラス・カウボーイズでプロボウルに3回選ばれるなど活躍します。当然ながら彼はNFL最速の男であり、そのスピードを警戒する相手DB陣はダブルチームでのカバーを強いられるために囮としての効果も絶大である一方、一度抜かれれば追いつける選手は皆無ですからロングパスのターゲットとしてうってつけなわけです。彼の生涯平均獲得ヤードが20であることが証明しています。

ただ真っ直ぐ速く走れればいい筈がないのは当然で、クイックネスも必要です。更にこの時代はバンプ・アンド・ランの規制がなかったことから、ディフェンダーの執拗なチェックに負けないフィジカルも欠かせません。事実ヘイズの後継者で初めて10秒の壁を破ったジム・ハインズも後年NFL入りしましたが、全く適応できずじまいでした。彼らは大学時代にアメリカンフットボールをプレーしていませんでしたが、複数の競技を掛け持ちするのが珍しくないアメリカでは世界的スプリンターがワイドレシーバーとして活躍しているケースも多く、高順位でドラフト指名されることもあったわけです。

72年ミュンヘン五輪400mリレー金メダリストのジェラルド・ティンカー、200m4位で60ヤード走5秒9の世界記録を持っていたラリー・バートン、76年モントリオール五輪400mリレー金メダリストで100m6位、手動計時で9秒85を記録したことがあるジョニー・ジョーンズ、110mハードル6位のジェイムス・オーエンスはNFLで大成しませんでしたが、100ヤード9秒3のメル・グレイとアイザク・カーティス、100m10秒0のクリフ・ブランチはプロボウルにも度々選ばれ70年代を代表するディープ・スレットになりました。私がアメリカンフットボールを見始めた頃に最速とされていたのはブランチだったと記憶しています。

ランニングバックでもO・J・シンプソンは440ヤードリレーで世界記録を樹立したメンバー、私が敬愛するトニー・ドーセットは米スポーツ界のスター選手が集って競う「スーパースターズファイナル」の100ヤード走を9秒57の大会新記録で制したことがあります。

当時は陸上で稼げる時代ではなく、五輪出場という目標の成就如何にかかわらず引退後のNFL入りは彼らにとって既定路線とさえ言えるものでした。結果として世界的スプリンターが目白押しという状態になり、この傾向は80年代に入っても続くことになります。

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Posted by hiro