最後の300勝投手?
MLBがようやく開幕しましたね。昨シーズンの大谷翔平選手の活躍には本当に驚かされましたが今年はどうでしょう?私としてはやはり二刀流を長く続けるのは無理という考えなので、早く打者に専念するべきと思っています。
私が現役で最も好きなプレーヤーはメッツのマックス・シャーザーです。彼のピッチングを初めて見たのはタイガース時代の2012年ポストシーズンでした。エースのジャスティン・ヴァーランダー目当てだったのですが「これってヴァーランダーより速いんじゃねえ?」とビックリしました。肘から先が思い切りしなる豪快かつ変則的なフォームとワインドアップ前のルーティーンもやけに印象に残ってすぐにファンになりました。
シャーザーの最も素晴らしい部分、それは頑健さですね。37歳の今シーズンまで実働14年間長期戦線離脱が一度もない。全ての指標で20代の頃を上回り続けて衰えを見せていません。
実はシャーザーに期待していることがあります。それは300勝達成です。無理無理と笑われるかもしれませんが不可能とは思いません。もしノーラン・ライアン並みに46歳まで現役で尚且つローテーションを守り続けることができれば10勝ずつで290勝、その内二度15勝できれば到達です。そうなれば自ずと5000奪三振も見えてきます。彼なら十分狙えるのではないでしょうか。(因みにライアンは最後の10年で105勝)
現時点で最後の300勝投手はランディー・ジョンソンですが、もしシャーザーが達成できれば彼こそが史上最後の300勝投手になるのではないかという気がします。近年MLBではさらに投手の分業化が進んで「オープナー」などという起用法まで現れました。今後投手はますます大切に扱われることでしょうから結果「細く長く」になります。私は基本的には球数制限に賛成です。確かに日米問わず今では考えられないほど超人的な記録を残した先人はいますが、それはほんの一握りにすぎません。彼らは並外れて肩や肘が丈夫だっただけで、トレーニングや節制で補えるものではないのです。酷使に耐えられずに選手生命を縮めたケースは枚挙に暇がありません。加えてセイバーメトリクスの普及によって投手の勝利数が重要視されなくなったこともあります。先発投手が10勝でサイヤング賞なんて有り得なかったですもん。
ライアンやシャーザーのような頑健さを持った投手はこれからも必ず現れるでしょうが、彼らはそれを証明する機会を永遠に失うということなのです。
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