世界史上の軍事的天才
1815年6月18日、「ワーテルローの戦い」でナポレオン・ボナパルトが敗北しました。世界史上でも稀有の軍事的天才とされるナポレオンも、この時は迅速さと果断さに欠けていたようです。自身の戦績に対する驕りや年齢による衰えがあったかもしれません。しかし対仏同盟軍を率いたウェリントン公アーサー・ウェルズリーはナポレオンと同い年ですから言い訳にはなりません。
軍事の才能といっても戦術面と戦略面では違いますし、立場によって求められるものも変わります。国主クラスが万単位の軍隊を統率するのと、前線指揮官がより小規模の兵を率いるのとでは違うのは明白です。また個人的武勇にどの程度重きを置くか、作戦立案や助言を専門とする軍師あるいは参謀と言うべき存在をどう扱うかも問題です。また画期的な軍制を創造して後世に多大な影響を与えたという面での天才もいます。ここでは軍師的存在は除外し、あくまで万単位の一軍を率いた場合という前提でランキングしてみます。
1 マケドニア王アレクサンドロス3世 11 ウェリントン公アーサー・ウェルズリー
2 スキピオ・アフリカヌス 12 ナポレオン・ボナパルト
3 ティムール 13 永楽帝
4 ハンニバル 14 ガイウス・マリウス
5 ユリウス・カエサル 15 項羽
6 スタニスワフ・コニェツポルスキ 16 バイバルス
7 グナエウス・ポンペイウス 17 エパメイノンダス
8 アレクサンドル・スヴォ―ロフ 18 織田信長
9 マケドニア王ピリッポス2世 19 イングランド王ヘンリー5世
10 スウェーデン王グスタフ2世アドルフ 20 李牧
やはりアレクサンドロスの1位は動かし難いでしょう。生涯不敗というのは特筆すべきことです。確かに彼がもっと長命でも不敗だったかは誰にも分かりません。晩年に唯一の、しかし決定的な敗北を蒙ったハンニバルやポンペイウスの例もあります。ただアレクサンドロスの凄さは、その勝利ほぼ全てを寡兵でもぎ取ったことにあります。あらゆる面で卓絶した指揮官だったのは、疑う余地のないものです。
それから直接対決の結果は大いに考慮されるべきと思います。戦史上天才同士がまみえる例は少なからずあります。確かにスキピオの戦術はハンニバルのそれを踏襲・発展させたものではありますが、本家本元相手に圧勝するとはただ事ではありません。ポンペイウスもカエサルを一度はデュラキウムで痛烈に返り討ちしています。彼が追い打ちをかけなかったのは、年齢からくる体力・気力の衰えがあったのでしょうか? ウェリントン公は守備的で堅実なイメージこそありますが、ワーテルローではナポレオン以上に迅速果断な用兵を見せて、フランス軍の猛攻を凌ぎ切っています。
ここに名があって然るべきと思えるチンギス・ハーンについては、モンゴル高原統一後の征服事業は息子たち、及び部将に依る部分が大きいと考え除外しました。
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