年齢を重ねることの功罪
若い頃は夢は夢、現実は現実と分けて考えていました。ところが年齢を重ねるにつれ、途中で「これは夢だ」と気づいてしまうことが増えました。嫌な夢だともうすぐ終わると安堵するのですが、なかなか思惑通り終わってくれないパターンもあり、その場合かなり苦しい思いをします。
同じ夢に何度も苦しめられたことがありました。歯と歯の間に何かが挟まって、それを取ろうと指先でつまむとビヨーンとラバーバンドのように伸びるのです。手繰っては伸ばし手繰っては伸ばしを何回繰り返しても取れない。意固地になって「今度こそ」と気合を入れ、無呼吸状態でスパートしてもだめ。そんなことを繰り返しているうちに「もーやだ、こんなのやってらんねえ!」と叫んで目が覚めるというものです。起きた時には汗だくで肩で息をしているという何とも厄介な夢でした。
そのうち途中で「あっ、またこの夢だ」と気づくようになったのですが、早く終われと願ってもラバーバンドと格闘している間はなかなか終わってくれないのです。ついには諦めるという境地に至り、この夢を見ることはなくなりました。
おそらく10回くらい、足かけ5年ほどに及ぶ戦いの末、夢の中で学習したといえます。友人にはこの話をしていないので皆さん同じかどうかは分かりませんが、夢と現実は全くの別物ではなく、その中間にも自我が存在すると確信するに至りました。いいのか悪いのか、どうなんでしょうね。
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