70年代ゴールドグラブチーム
今日は1970年代で最も守備の優れた選手をピックアップします。と言っても基本的にリアルタイムで知らない選手は除外するので、実質的には70年代後半と言うことになるでしょうね。
アメリカンリーグ ナショナルリーグ
投手 ジム・パーマー(オリオールズ) フィル・ニークロ(ブレーブス)
捕手 ジム・サンドバーグ(レンジャーズ) ジョニー・ベンチ(レッズ)
一塁手 ジョージ・スコット(レッドソックス) スティーヴ・ガーヴィー(ドジャース)
二塁手 フランク・ホワイト(ロイヤルズ) ジョー・モーガン(レッズ)
三塁手 グレイグ・ネトルズ(ヤンキース) マイク・シュミット(フィリーズ)
遊撃手 マーク・ベランジャー(オリオールズ) デイヴ・コンセプシオン(レッズ)
左翼手 カール・ヤストレムスキ(レッドソックス) ボビー・ボンズ(ジャイアンツ)
中堅手 フレッド・リン(レッドソックス) ギャリー・マドックス(フィリーズ)
右翼手 ドワイト・エヴァンス(レッドソックス) デイヴ・パーカー(パイレーツ)
うーん、こうしてみるとレッドソックスの外野陣は鉄壁ですね。一塁手のスコットを加えて4人入ってます。さらに捕手にはカールトン・フィスク、二遊間はジェリー・レミーとリック・バールソンですからね。ヤンキースと比べても全く遜色ない布陣です。しかも指名打者にはジム・ライスがいるので打線の破壊力では上回っています。にもかかわらずここ一番に弱い。当時のヤンキースはオーナーのジョージ・スタインブレナーが金で大物選手を買い漁り、ブロンクス・ズーと揶揄されるほどチーム内での悶着が絶えないチームでしたが、優等生が多いレッドソックスはプレッシャーに勝てなかったのでしょう。特に78年は、14ゲームもの大差をつけて独走していながら最終戦で追いつかれ、ワンゲームプレーオフで敗退という有様… 故障者は続出するは、自慢の強力打線が突如沈黙するは、名手ぞろいの守備陣が肝心な場面で凡ミスを連発するはで終盤のグダグダぶりは目を覆うばかりでした。私としてはエゴの塊のようなスター選手の集まりであるヤンキースにおいて、彼ら以上に強烈なエゴを持つ監督ビリー・マーティンの存在が大きかったと思います。主力選手たちとの軋轢も結果的には上手く利用して、自分への不満を勝利への欲求に転化した統率力は見事です。もちろん長く続けられるやり方ではないですが…
一方ヤンキースに比べて遥かに御しやすいはずの選手たちをまとめきれなかったドン・ジマー監督は指導力不足だったでしょう。打撃偏重で大味なチームカラーはヤンキースと共通するものではありますが、何故か脆くて勝負弱い伝統はバンビーノの呪いが解ける2004年まで続くことになります。
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