乱射事件とロケット花火
今回の夢は克明に覚えているので物語風に書いてみます。
とある映画館の中。私は一人で見に来た。スクリーンに映し出されたのはアメリカの都会。擂鉢状スタジアムのフィールドからスタンドを見上げているようなカメラ位置だが芝生はないので、寧ろ古代ローマ劇場の舞台に立っているかのようだ。随所にゲートがあって、駅構内や商業施設などとの連絡口になっている。早朝なので人通りは多くない。
あるゲートから男が一人現れた。長髪のジョン・ヴォイトだ。ひとしきり周囲を見渡した後、おもむろに懐から何かを取り出した。コルト・ガバメントだ。射的のように遠方の標的を狙って打ち始めた。標的は無作為、気の向くままに選んでいる。5,6発撃った後、彼のコルトは弾詰まりを起こしたようで去っていった。
彼は再び現れた。今度は昼前で人の往来はやや多い。彼は再び遠くを狙って打ち始めた。カメラは定点で彼を捉えているので被害者が出ているかは不明だ。カメラのアングルに入った人たちは、状況を理解してそそくさと逃げていく。コルトは再び弾詰まりを起こし、彼は「シット!」と吐き捨てながら弾倉をカチャカチャいじっていたが、諦めて去った。
場面は駅構内に移る。警察が動いた。完全武装の警官がひしめいている。百人近くいるだろうか。中にはアサルトライフルを構えたSWATもいる。カメラが彼らをかき分けて進んで行くとヴォイトが現れた。今度はライフルを持っている。エリック・エストラダ似の警官がゆっくり近づいていく。銃を抜いていないが、彼の肩越しにリボルバーを構えた女性警官がピッタリついている。ヴォイトはライフルを彼らに向けながら何か言っているが、驚いたことに警官は手が届く距離まで近づくや否や、次の瞬間にライフルは彼の手にありヴォイトに向けられている。何という早業! ヴォイトは呆気なく御用となった。
構内にヴォイトのアジトが見つかった。拳銃からマシンガン、防弾チョッキから迫撃砲まで様々な火器が乱雑に置かれている。ふと左方を見やると何故かギターが並べられている。近づいてみるとヴィンテージもののレス・ポールやストラト、はたまた自作と思える見たこともないギターまで十数本! 垂涎ものだがこれらも証拠品らしく手は出せない。すると現場指揮官らしき男が現れた。チャールトン・ヘストンだ。彼は私をここから離れるように促し、会話しながら一緒に歩いて行く。あるブティックの裏口を開けると奥から男が現れた。彼の同僚らしく、宇津井健に似ている。日系なのだろう。彼らは二言三言言葉を交わすと、健がディスプレイの上にあった小箱を私に手渡した。彼らがそれぞれ戻っていくと、健についてきたらしい初老の女店主がいた。ジュディス・アンダーソンだ。私は小箱があった場所近くのポーチを指さし、それも私に渡すものだったのではないかと聞いてみたが、これは売り物だからダメだと。二匹目のドジョウとはいかず諦めて駅に向かった。
すると女店主が追いかけてきて、これならあげるよと別のポーチを差し出した。しめしめと思ったものの何となく気持ちが悪い。しばらく歩いたところでデパートのエントランス前に放り投げてしまった。気になるので振り返ってみると、二人組の若い女性が拾った。ところが私と同じ気持ちになったのか、すぐ放り出すや否やロケットみたいに火を噴きながら猛烈な勢いで飛び始めたのだ。壁や天井に跳ね返ってピンボールみたいに暴れ回り、一帯は阿鼻叫喚のパニック状態。しばし傍若無人に荒らしたあと勢いを失い、床にポトリと落ちてポーチは僅かに煙を出しながらご愁傷様となった。
所々わけのわからない部分はありますが、支離滅裂という感じはなく物語として成り立っています。それにしても豪華なキャスティングです。一度にこれほどの俳優が登場したのは初めてです。不思議なのはカメラが現場を追っていたはずなのに、いつの間にか私がキャストの一人に加わっていることですね。ギターが並べられていたのは全く意味不明ですが、昔取った杵柄からかもしれません。
何が起きるかわからない世相を反映しているのでしょうが、あわよくばという考えも不要だからといってその辺に放り出す行為もいただけません。「浅ましさ」は私が忌み嫌うものですが、深層心理の中で未だ煩悩から脱却できていない表れなのか? 自分への戒めと前向きに捉えることにします。
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