フェラーリを駆ってほしかったドライバー
エンツォ・フェラーリはチーム運営の第一線から退いても、ドライバーの選択については事実上決定権を握っていました。多くのドライバーがモデナでのエンツォとの面談が最大の試練だったと述懐しています。ケケ・ロズベルグのように自分からフェラーリを袖にしたという話もありますが真相はわかりません。相手がエンツォ御大ともなれば普通なら畏敬の念を抱いて気後れするでしょうが、F1でトップを争うようなドライバーは世間一般の常識からかけ離れた所謂変人が多く、皆強烈なエゴの持ち主です。いきなりぶつかることもあるでしょうね。私のような凡人でも初見で「この男は好かん」と直感することはままあります。
エンツォがファイターを好んだことは明白ですから、例えばジャッキー・ステュワートやエマーソン・フィッティパルディのようなチャンピオンドライバーでも、彼らのレースマネージメントや安全に対する意識を考えると招聘されなかったのも頷けます。それに、この二人に赤い「跳ね馬」は似合わない気がします。そこで今回は、ドライビングやキャラクターがフェラーリにハマっていながらレギュラーシートを掴むことがなかったと考えるドライバーを挙げてみます。
1 アイルトン・セナ(ブラジル)
2 ジャック・ヴィルヌーヴ(カナダ)
3 アレッサンドロ・ナニーニ(イタリア)
4 エディー・チーヴァ―(アメリカ)
5 ロニー・ピーターソン(スウェーデン)
6 カルロス・パーチェ(ブラジル)
7 ケケ・ロズベルグ(フィンランド)
8 アラン・ジョーンズ(オーストラリア)
9 エリオ・デ・アンジェリス(イタリア)
10 シュテファン・ベロフ(西ドイツ)
セナのウィリアムズ移籍が決まった時、ここで3年走って6度目のチャンピオンを獲得しアラン・プロストの最多勝記録も更新した後、キャリアをフェラーリで締めくくるだろうと期待していました。まさか半年もたたずに見果てぬ夢になってしまうとは… 赤いフェラーリを操るセナの黄色いヘルメット、見たかった…
ジャックについては、父ジルが乗った312T4をドライブする映像を見たことがあります。これも感慨深いものがありましたが、やはりフルシーズン戦う姿を見たかったですね。これはジルを知るオールドファン全てが期待したことではないでしょうか。もっとも時期的に考えて「カーナンバー27」は望めなかったでしょうが…
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