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海道一から天下一へ その39

幕府軍の総帥徳川家康は慎重でした。伊達については佐竹の存在が重石となって、直接脅威を及ぼす可能性は低いでしょう。しかし上杉は別でした。合力の意志を示しているとはいえ腹底は読めず、景勝よりもむしろ懐刀である直江兼続を大いに警戒すべきと考えていました。そこで北方軍を率いる前田利家には上杉の動向に注意を払い、決して心を許すことのないよう申し含めていました。

家康の戸惑い
小早川秀康を迎えた家康は、その成長ぶりに目を見張ります。一見して剛毅さが窺える容貌、竹を割ったような気性からは武将としての非凡さを感じさせ、その立派な体躯は嫡男信康以上です。養父隆景の非常に高い評価も頷けます。しかし信康の処遇に悩む家康にとって秀康の存在は諸刃の剣となり得るものでした。秀康が不遇をかこっていた時代に信康は秀康に対して非常に好意的でしたが、すでに状況は様変わりしており信康を赦した場合に軋轢が起きる危険を孕んでいます。また、もしもに備えて急ぎ元服させた秀忠の立場が宙に浮くことにもなるでしょう。自身が健在の間は統制できるとしても、後々争いの種になりかねません。そこで家康は出陣後も秀康を帯同し、その人物をよく見極めることにします。予想以上の秀康の傑物ぶりが、家康の悩みを深くすることになります。

北条の迎撃態勢
幕府軍の最終目標が小田原であることは自明の理です。主力が東海道を進軍してくるのは間違いないため、これを阻む重要拠点は拡充した山中城でした。城主松田康長と弟康郷・北条氏勝・間宮康俊・直元・蔭山氏広・朝比奈泰栄・江川英吉らを北条氏規が率い、小田原からの増援合わせて総勢8千。
また幕府軍が別働隊を派遣して北から小田原に圧力を加えることは十分予想されており、これには碓氷峠を扼しての阻止が図られます。松井田城主大道寺政繫・垪和康忠・上田憲定・由良国繫・長尾顕長・和田信業・小幡信真・富岡秀長・白倉重家らを束ねるのは北条氏邦。氏邦は先んじて碓氷峠を越えて佐久平に進出し、幕府軍を望月城とで挟撃する積極策も考えていました。その数1万2千。
氏邦の兄氏照は岩付城にあって佐竹の動きを警戒しながらも戦況如何によって鉢形城に転進し、南北どちらにも対応できる遊軍の役割を担うことになります。麾下には岩付城主氏房・千葉直重・佐野氏忠・成田氏長・壬生義雄ら1万5千。また佐竹の抑えとして矢作城の伊東政世、小金城の高城胤則、高井城の高井胤永、守谷城の相馬治胤を残します。
小田原城には北条氏政・氏直・氏光・氏隆・康種・松田憲秀・笠原政晴・伊勢貞運・板部岡江雪斎・山角康定・定勝・南條重長・吉良氏朝・小笠原康広ら3万5千が詰め、幕府水軍の進出に対しては拠点である下田城を清水康英に任せて小田原近海には梶原景宗を配して備えるというものでした。

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戦国時代

Posted by hiro