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アングル作品トップ10

長命だったジャン=オーギュスト=ドミニク・アングルが手掛けた作品は非常に多く、かつ多種多様ですから10作選ぶだけでもたいへんです。結局は好みの問題になりますね。


 1 『泉』 1856年 オルセー美術館蔵
 2 『グランド・オダリスク』 1814年 ルーヴル美術館蔵
 3 『ルイ=フランソワ・ベルタン氏の肖像』 1832年 ルーヴル美術館蔵
 4 『ドヴォ―セ夫人の肖像』 1807年 コンデ美術館蔵
 5 『アンジェリカを救うルッジェーロ』 1819年 ルーヴル美術館蔵
 6 『ドーソンヴィル伯爵夫人の肖像』 1845年 フリック・コレクション蔵
 7 『ラファエロとビッビエーナ枢機卿の姪との婚約』 1813~14年 ウォルターズ美術館蔵
 8 『ジャック=ルイ・ルブラン夫人の肖像』 1823年 メトロポリタン美術館蔵
 9 『海から上がるヴィーナス』 1848年 コンデ美術館蔵
10 『オシアンの夢』 1812~13年 アングル美術館蔵


『泉』は外せません。思春期の扉を開いてくれた思い出深い作品ですから、私にとっては特別です。

『グランド・オダリスク』は今でこそアングルの代表作ですが、サロンに出品された当時は酷評されました。とはいえ、とにかく美しい。解剖学的にどうのこうのなどと言う批判はどうでもよく、線と形の美しさを追い求めた彼の面目が躍如した傑作です。また透明感のある肌の仕上がりは磨き込まれた大理石のように滑らかで、オダリスクの官能性にヴィーナスの神々しさを付加しているように思えます。

数ある肖像画の中でも『ルイ=フランソワ・ベルタン氏の肖像』は、その恐ろしいまでの冷徹な写実性でモデルが目の前に鎮座していると錯覚するような迫力です。『グランド・オダリスク』の対極に位置する作品と言えますが、精緻極まる技法に圧倒されます。彼が絵画史上でも屈指のデッサン力と細密描写力を併せ持っていたことは歴然ですね。

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芸術

Posted by hiro