ザ・ベスト・オブ・ホイットニー
ホイットニー・ヒューストンの場合、そのデビューが余りにも鮮烈だったために選ぶとなるとどうしても初期の楽曲に偏ってしまいますね。また、彼女が早熟の天才だったことも物語っています。
1 「星条旗」The Star-spangled Banner 1991年
2 「オールウェイズ・ラヴ・ユー」I Will Always Love You 1992年
3 「すべてをあなたに」Saving All My Love for You 1985年
4 「すてきなSomebody」I Wanna Dance with Somebody(Who Loves Me)1987年
5 「グレイテスト・ラヴ・オブ・オール」Greatest Love of All 1985年
6 「やさしくマイ・ハート」Take Good Care of My Heart 1985年
7 「恋は手さぐり」How Will I Know 1985年
8 「そよ風の贈り物」You Give Good Love 1985年
9 「オール・アット・ワンス」All at Once 1985年
10 「やさしくエモーション」So Emotional 1987年
1位はライブパフォーマンスですから、本来番外として扱うべきかもしれませんが敢えて入れます。「史上最高のアメリカ国歌」と評される彼女の歌唱は、あまりにも高い新たな基準となって全てのシンガーの前に立ちはだかっています。様々なイベントで多くのアメリカ国歌を聴いてきましたが、未だその高みに迫るパフォーマンスは皆無と思います。特にポップやロック、ソウル、ゴスペル、R&Bなどのジャンルにカテゴリされる歌姫たちには高すぎるハードルになっていると言えます。つまり誰でも彼女のパフォーマンスを意識せざるを得ず、敢えてそこから離れたスタンスを取ろうとしても結局呪縛から解き放たれることがない、そんな風に見えるのです。おそらく彼女が作った基準を塗り替えることは不可能でしょう。
その後私が唯一非常に素晴らしいアメリカ国歌だったと記憶しているのが、1999年第33回スーパーボウルでのシェールによるものです。彼女なりのアプローチには非常に深みと落ち着きが感じられ、ホイットニーの呪縛とは無縁であるかのように見えました。さすがに大ベテランと感心したものです。次点に選ぶならシェールです。
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