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宇宙人は存在する

地球の形成は46億年前とされています。その後誕生した生命は栄枯盛衰を繰り返しながら進化を続け、現生人類が登場したのが20万年前。地球がもともと生命を育むのに適した条件を備えていたことも奇跡的ですが、天変地異による大量絶滅を何度も経験しながら人という極めて高い知能を備えた生物の誕生までこぎつけたことはさらなる奇跡であり、現在人類が把握している宇宙空間に類似するものが皆無なのも頷けます。

しかし宇宙の誕生は138億年前であり、しかも天文学的速度で膨張を続けているとされています。ということは私たちが知っている範囲に他の生命体が存在しないからと言って、広大な宇宙全体に皆無とは思えません。むしろ存在すると考えるのが自然ではないかと。勿論そのほとんどは微生物の枠を出ないものかもしれませんが、地球と似た環境の惑星がどこかに必ず存在し、人類と同等かそれ以上の文明を築いていたとしても何の不思議もないと思います。ただ互いにコンタクトを取るには余りにも離れすぎているということです。

人類が核戦争を回避し全世界が一丸となって気候変動などの諸問題を解決できたとしても、破局的なカルデラ噴火や天体の衝突は不可避です。これらを克服して生き延び、さらに文明を進化させたにせよ地球が消滅する日は必ずやってきます。太陽が膨張を続けて地球を飲み込む前に、生存可能な他の天体に新天地を求めるのは極めて困難でしょう。しかし、もしもそれを達成した異星人がいたとしたら? その文明は人類が遠く及ばないほど進化したものであることは明らかです。彼らが地球を訪れていたとしても不思議ではない気がします。

別の可能性として空間ではなく時間移動によるものという説があります。未来人がタイムトラベルによって過去を訪れているというものです。不可能とされてはいますが、仮に実現できたにしても過去に遡ることに大した意味があるとは思えません。未来人にとっても生存に適した環境を探し求めることは喫緊の課題でしょうから、未来を覗くほうが遥かに有意義です。簡単に言えば私たちが富士山の噴火や南海トラフ巨大地震がいつ起きるのか知ることができれば、タイムラインをより具体的に設定できますからね。彼らにしても地球の寿命がいつまであるのかを知りたいはずです。さらに言えば、タイムトラベルが可能なほど進んでいるならすでに地球を脱出しているかもしれません。その場合彼らは未来人であり異星人でもあるということになりますね。

とはいえ現状では時間移動が全く実現の目途が立たない絵空事である以上、遠く離れた天体から来ていると考えるべきでしょう。では、何のために? 彼らも不測の事態に備えて常に生存に適した場所を求めているではないでしょうか。ただ地球は何の魅力もない不毛の土地だったのです。観察や監視するにとどめて侵略しないのはそのためでしょう。

もし人類が地球を旅立ってどこかに居場所を見つけたとすると、それは無重力の環境に適応せねばなりません。重力に逆らう必要がないため筋力がなくなって体が矮小化し、頭部だけが発達すると考えられます。つまり最も有名な宇宙人のタイプ「グレイ」に近くなる。すでに無重力空間への適応を済ませてしまった彼らにとって、重力のある地球は活動するに全く不適切な場所なのです。

こう考えると「グレイ」は遠い未来の人間のありようとも思えてきます。ただ現状を鑑みると人類の将来には悲観的にならざるを得ません。全てが飽和状態に達しジレンマばかり抱えた人間社会の命運は、地球の寿命より早く尽きてしまうのではないかと危惧しています。

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現代

Posted by hiro