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トミー・ジョン手術よもやま

6月16日はケリー・ウッドの誕生日です。メジャーデビュー直後の1998年5月6日、ロジャー・クレメンスに並ぶ一試合20奪三振を記録してセンセーションを巻き起こしたウッドは、まさしく「クレメンスの再来」でした。ミットを破壊するかのように突き刺さる豪速球はクレメンスのそれと似ていましたね。もっと凄かったのは、ピンポン玉みたいに変化するスライダーです。これは大変な投手が現れたと驚きました。

この年新人王を獲得するものの9月には肘を痛め戦列を離れて翌年にはトミー・ジョン手術を受けることになり、将来に暗雲が垂れ込めます。今でこそトミー・ジョン手術は術例が増えて成功率も高く、重大な損傷でなくても受けたがる若手も多いほどですが、当時は選手生命の瀬戸際に追い込まれた場合の最終手段というイメージが強く、ウッドが21歳にして受けざるを得なくなったことは大きな不安要素でした。結果的に彼のパフォーマンスはデビューイヤーに戻ることはなく、その才能に見合う成績を残せなかったことが惜しまれます。

トミー・ジョン手術を受けるに至る肘の靭帯や腱の損傷・断裂はダメージの蓄積によることは間違いないですが、原因については見解は様々です。全力投球、投球フォーム、球種、登板過多などですが、登板過多については球数やイニング数あるいは登板間隔のどちらが影響するかは不透明です。結局のところ複合的なものであって決定的な原因はないということでしょう。リハビリの方法も確立されて肘にメスを入れることへの抵抗も薄まり、今後も手術を受ける選手は後を絶たないはずです。

ただ、はっきり言えることは極めて個人差の問題ということです。ノーラン・ライアンは20代のころ、中3日先発で300イニング以上連年投げていましたが肘の故障とは無縁でした。確かにライアンの投球フォームは砲丸投げみたいに押し出すような腕の振りですから肘への負担は少なそうに見えます。しかし彼に限らず当時のスーパーエースだったジム・パーマー、トム・シーヴァー、スティーヴ・カールトン、ドン・サットンらもそのくらい投げているんですよね。彼らも太く長い選手生命を保っています。またマックス・シャーザーの投球フォームは見るからに肘を酷使していそうですが、肘の故障歴はないですよね。このように生まれつき頑健な肘を持っているとしか思えないケースもあります。

かつてダルビッシュ有投手が球数制限に意味はなく登板間隔を開けるべきと発言して話題になったことがあります。これも個人的な問題ですから結論が出ることはないでしょう。近年ブルペンデーを設けるチームが増えていることを考えると、傾向として間隔を開ける方向に進んでいる気がします。しかし中6日先発では当然登板回数が減り、前述したような強靭な肘を持った投手が先人たちが残した偉大な記録に挑戦する機会を失わせることになります。これは非常に残念なことです。そこで私が監督ならば変則ローテーションを採用しますね。つまりスーパーエースや、その候補生であるホープは中4日で固定し、それ以外の数人で中5,6日もしくはそれ以上開けて先発させるのです。少しでも肘に違和感を覚えない限り中4日で先発させれば、彼が球史に残る偉大な投手になる芽を摘まずに済みますからね。

とはいえ私がMLBを見始めてから半世紀、トレンドは大きく変化してきました。今後については近年のルール改正などを考えると、どちらかというと期待よりも不安のほうが大きいというのが正直なところです。

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Posted by hiro