剣の達人ランキング
今回は奥義を究めた最高の達人といえる剣豪は誰かを考えてみます。最強ではなく最高を選ぶので強さが絶対ではありませんが、やはり他人の手にかかって命を落とした人物を入れるわけにはいきません。達人と呼べるほどならば、例えどのような危地に陥ってもむざむざ斬られはしないと信じるからです。慢心と油断を突かれた坂本龍馬などは未熟と言わざるを得ません。剣技だけでなく精神面でも境地に達していることが欠かせないでしょう。
また他の武術を修めていることも、強さにおいては重要です。古い流派ならば戦国の遺風を引き継いだ総合武術の面がありますが、比較的新しい流派では剣術に特化している場合もあります。高名な武芸者を斃して自身の名を上げようとする輩はいつの時代にも必ずいるはずで、何時どんな相手に襲われるかわからないことを考えると諸芸に精通しているほうが有利でしょう。
さらには複数の流派を極めたこともプラス材料です。これは限界を感じて一層の高みを目指した証左ですからね。自らの流派を開いたかどうかは重要とは思いませんが、後世に与えた影響を考えると武術から武道への昇華に大きな役割を果たしたかどうかが欠かせません。時代が下がるにつれ顕著になった動きとはいえ、その萌芽は戦国期に見られます。時代を先取りしていたとも言えます。
これらの点から評価して総合的に判断した結果、剣の達人ランキングは以下のようになりました。
1 針ヶ谷夕雲(真新陰流→無住心剣流開祖)
2 飯篠家直(天真正伝神道流開祖)
3 上泉信綱(念流、天真正伝神道流、陰流→新陰流開祖)
4 山岡鉄舟(直心影流→北辰一刀流、一刀流中西派→一刀正伝無刀流開祖)
5 東郷重位(タイ捨流→天真正自顕流→示現流開祖)
6 白井亨(機迅流→一刀流中西派→天真一刀流→天真伝白井流開祖)
7 柳生宗厳(冨田流?念流?鹿島新當流?→新陰流)
8 窪田清音(吉富流居合、窪田派田宮流居合・剣術、講武所頭取)
9 中条長秀(念流→中条流開祖)
10 中山博道(山口流→神道無念流、夢想神伝流居合)
夕雲は著名な剣豪ではないですね。無住心剣流が江戸中期に途絶え、剣術が隆盛を誇った幕末まで残らなかったことも影響しているでしょう。しかし夕雲が唱えた「相抜け」は活人剣の完成形と言えるものであり、江戸初期の段階で心法の絶対性を掲げたことは特筆すべきことと考えます。また生涯52回の勝負で不敗とされており、強さの面でも申し分ないです。
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