NASCARのアナログな魅力
1936年3月8日、デイトナビーチで世界初のストックカーレースが開催されました。このビーチには後にオーバルトラックが造られ、アメリカン・モータースポーツのメッカとなります。
現在ストックカーレースと言えばNASCARですが、その米国内での人気は凄まじいものですね。日本はもちろん欧州でも、このカテゴリーのメジャーな選手権は存在せず、市場は米大陸に特化しているといっても過言ではないでしょう。日本ではマイナーな存在ですが、これがとにかく面白い。大排気量で非常に重く、操るのに大変な体力を必要とするマシンを腕っぷしで捻じ伏せ超接近戦を繰り広げる迫力と、コーションによってリスタートが再三行われることで長丁場のレースが弛むことない緊張感、それに伴いピットインの回数が多いことからチーム戦略によってマシンのコンディションが大きく変化するため非常にコンペティティブで、最後の最後まで誰が勝つのかわからない。さらにラッキードッグパスやグリーン・ホワイトチェッカーの存在は、観客だけでなくドライバーのモチベーションも失わせない効果があるでしょう。とにかくエンターテインメント性、つまり見ていて楽しめ飽きさせないことを重視したレギュレーションは、いかにもアメリカ的と言えます。
さらに魅力的なのは、非常にアナログ志向という面です。F1など他のカテゴリーが軒並み最先端のテクノロジーを取り入れているのとは対照的に電子制御を極力排し、エンジンはOHV、トランスミッションは今だにHパターンのMTですからね。市販車でも絶滅の危機に瀕しているMTを、トップカテゴリーで採用し続けている事実だけでも他と一線を画する大きな魅力です。すべてはイコールコンディションの維持と参戦コストを抑えて裾野を広げるためですが、巨大自動車メーカーの全面的参画がなければ参戦すらできず、富裕層の貴族趣味的お遊びの延長という側面が強いF1とは対極に位置する庶民性を感じます。これもアメリカで絶大な人気を誇る要因でしょう。
今アメリカではトランプ政権のもと時代に逆行するかのような大胆な施策が次々と打ち出され、世界中が戦々恐々としています。なぜトランプのような人物に熱狂的支持層が一定数いるのか理解に苦しむところですが、もしかしたら古き良きものを愛する文化が想像以上に根付いていることが原因かと思ったりもします。化石燃料への回帰などが典型でしょう。アナログであることを誇るかのようなNASCARの姿勢と絶大な人気は、外国人には理解できないトランプ支持の根強さを象徴するものかもしれません。基本的にアナログ人間で今でもMT車に乗っているいっぽう、早くトランプの任期が終わってほしいと切望している私としては非常に複雑な心持です。
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