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バトル・オブ・ブリテン

1940年7月10日は「バトル・オブ・ブリテン」が始まった日とされています。史上最大の航空戦とされ、ナチス・ドイツの快進撃を食い止めた戦局の重大な転換点としてあまりにも有名な戦いです。数的な劣勢をものともせず、断固たる決意で強大なドイツ空軍に立ち向かった連合軍の若きパイロットたちは、まさに救国の英雄ですね。

この戦いを題材にした映像作品は多くありますが、私が真っ先に思い浮かべるのは1969年の映画『空軍大戦略』です。実機を飛ばせて撮影できるなどはこの時代ならではでしょうから、それだけでも見ものです。またCGに頼ってダイナミズムを優先するあまり、かえってリアリティーを損ねる作品が多い近年の戦争映画における空戦描写とは一線を画します。

英空軍のパイロットたちはカッコイイですね。クリストファー・プラマー、マイケル・ケイン、ロバート・ショー、エドワード・フォックスなど皆いい味出してます。中でもスキッパー少佐役のショーが好きです。彼は私が好きだったアクターの一人ですが、ブロンドだと典型的なドイツ将校に見えるのに、黒髪だと英空軍のフライトジャケットがよく似合います。若くして亡くなったのが残念です。

実際に参加したエース・パイロットで好きなのはブレンダン・フィヌケインですね。一年半に満たない期間で32機を撃墜した彼は、終戦まで生きながらえていたらジョニー・ジョンソンより多くのスコアを記録していたかもしれません。またカッコイイんですよ。なぜか戦闘機乗りにはハンサムが多いですね。それと彼に限らずですが、実年齢より老成している印象があります。彼は戦死した時点で21歳ですが、とてもそんな若造には見えず貫禄があります。やはり若年から死と隣り合わせの戦場をくぐり抜ける毎日だとそうなるのでしょうか。

映画はどんなに優れたものでも所詮作り物でしかありません。「バトル・オブ・ブリテン」は戦局を左右した重要な戦いですから、第二次世界大戦を振り返るドキュメンタリー番組には必ず登場します。その中に映し出されるスクランブルに際して愛機に向け疾走する若きパイロットたちの姿や、翼面下を曝しながら旋回するスピットファイアの編隊は何度見ても胸が熱くなります。いったい彼らのうち何人が生きて帰れたのかを思うと祖国に殉じた若者たちの存在を改めて痛感するのです。勝者と敗者の違いはあれ、それは日本も同じです。現在に至る人類の繫栄には、尊い犠牲があってのことということを忘れてはいけません。

因みにスピットファイアは私が最も好きな戦闘機で、これほど優美な機体はないと思っています。特に下から見上げた翼下面のシルエットが堪らなく美しい… ジェット戦闘機のパイロットに憧れはありませんが、この時代のレシプロ機だったら喜んで志願していたと思います。もし戦死することになっても母はきっと許してくれたでしょう。そう信じています。

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近代

Posted by hiro